役割を果たすのでその役割について覚えておくとITのことがもっと分かるようになります。
この記事ではITにおけるサーバーの意味や役割について出来るだけ分かりやすく解説したいと思います。
1.サーバーとはなんのこと?
サーバーは英語で「Server」と書きますが、この言葉は「サーブServe)する」という動詞と関係があり、日本語では「提供する」というニュアンスがあります。テニスやバレーボールでもサーブという言葉を使いますよね。あれはボールを相手に放り投げる動作を指しますが、言ってみればボールを相手側に渡す、提供するので「サーブする」という言い方を使います。
サーバーは「何かをサーブ(提供)する人あるいはモノ」のことです。テニスやバレーボールでもサーブする選手のことはサーバーと呼ばれます。ビールを注ぐマシンのことを「ビールサーバー」と呼びますが、あれはビールをサーブ(提供)する機械なのでやはりサーバーと呼ばれます。このようにサーバーとはコンピュータ分野に限らず「何かを提供する人やもの」を意味します。
IT業界においてサーバーという言葉を使う場合は、「パソコンやモバイル端末などで使うデータやサービスを提供するコンピュータ」を指します。一方そのサービスを提供される側のコンピュータは「クライアント」と呼ばれます。
具体例で考えてみましょう。Yahoo!Japanのホームページにアクセスする場合、パソコンユーザーは検索ページで「Yahoo!Japan」と打って検索ボタンを押します。そうすると検索結果が表れてホームページを選択できるようになります。ユーザーがYahoo!の公式ホームページを選択すると、Yahoo!のトップページが画像や文字や動画で出てきます。
このケースでは「Yahoo!Japan」と検索したり、公式ホームページを選んだユーザーのコンピュータがクライアントで、その検索内容に対して結果を出したりホームページ画像などを出してきたコンピュータがサーバーとなります。サーバーはインターネット上のどこかにあって、クライアントが出してくる要求に応えて特定のサービスやデータをサーブ(提供)します。
ダウンロードとアップロード
「アプリをダウンロードする」とか「インスタで画像をアップ(ロード)した」というセリフを聞くことがありますよね。ダウンロードとはクライアントがアプリを提供するサーバーからデータをもらうことを意味し、アップロードはクライアント側のコンピュータから画像や動画や文字などをサーバー側に渡すことを意味します。
サーバーとクライアントという言葉を使うと難しく思えるかもしれませんが、要はサーバーはハンバーガーショップの店員さんのようなもので、クライアントはお客さんに例えることができます。客がハンバーガーを注文すると店員はその注文通りの品をそろえて客に渡します。この場合ハンバーガーはアプリやその他クライアントが欲しいデータのようなものです。
インターネットなどのネットワークはこのようにサーバーとクライアントが双方向でデータを受け渡すことで成り立っています。
2.サーバーには種類がある
サーバーの基本的な役割について説明してきましたが、サーバーが提供するサービスには様々なものがあります。代表的なものをあげると以下のようなサーバーがあります。
・Webサーバー
一番関わりが深いサーバーの一つです。WebページつまりWebサイトを見る時に使われるサーバーで、検索されたURLやワードに対してサイトを表示する役割を持ちます。具体的に言うとHTMLファイル(サイト文章と関係するファイル)やCSSファイル(サイトデザインと関係するファイル)、画像ファイルなどを提供します。
・メールサーバー
メールを送受信する時にはこのサーバーが使われます。メールサーバーには二種類あって、送信を担当するサーバーと受信を担当するサーバーとがあります。
・DNSサーバー
DNSという言葉をサイト表示する時のエラーページで見る人は多いのではないでしょうか。DNSサーバーとはIPアドレスとドメインをくっつける役割を持つサーバーです。簡単に言えば特定のサイトにアクセスしやすくするために手助けしてくれるサーバーのことです。
・ファイルサーバー
様々なファイルを保管することができるサーバーです。
・FTPサーバー
これはさきほどのWebサーバーにファイルを送受信するためのサーバーです。
サーバーはレンタルすることができる
サイトを見たりメールを使ったりするだけならクライアントとしてサーバーを使うに過ぎませんが、サーバーは個人や会社がレンタルすることもできます。サーバーをレンタルすることで以下のようなことができるようになります。
・ホームページの公開
個人でも会社でもホームページを作ることができます。レンタルサーバーを借りる人のほとんどがホームページ作成が目的といっても過言ではないくらいメジャーな使い方です。
・ブログの運用
ワードプレスなどのソフトを使ってブログ運営ができます。ブログサービスを提供しているサイトはたくさんありますが、自由なデザインで作りたい場合はレンタルサーバーを使って自分専用のブログサイトを使うのがおすすめです。
・ネットショップの運営
レンタルサーバーをネット上のテナントのように利用してネットショッピングサイトを作れます。お金が関連するサービスなので法律的な要素やクレーム対応など把握すべき点はたくさんありますが、好きなものを売れるというメリットがあります。
・データのバックアップ
先述の通りサーバーはサービスを提供するコンピュータのことです。少し強引な言い方をすると、自宅にあるパソコンがインターネット上にもあるようなものです。それで自宅パソコンにデータを保管するように様々なファイルの置き場所としてレンタルサーバーを使うことができます。
・SNSの運用
小規模なグループの中でコミュニティサイトを作ることができます。
3 .まとめ
サーバーとは様々なサービスをネットワーク上で提供するコンピュータのことです。普段の生活でWebサーフィンやメール、動画サイトなどを使っている人はみなクライアントとしてサーバーの役割から恩恵を受けています。サーバーは個人や会社がレンタルすることも可能で、レンタルサーバーを使うことで自分自身がサービスを提供する側にまわることもできます。
ただしサーバーでサービスを提供するにはセキュリティ面やIT知識がある程度必要なので、まずはこの記事で学んだように様々なIT用語の学習を行うことから始めてみましょう。